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話題のSDGsへの取り組みって気になりませんか

(本記事は弊社事務所通信令和元年9月号に掲載された記事をWeb用に書き換えたものです)

皆様こんにちは。パートナーの吉原です。

私は税理士として弊社で税務業務を中心に皆様と関わらせていただいておりますが、他方で公認会計士として会計監査にも関与することもあります。その中で監査対象会社の経営層の方々とお話しすることもあるのですが、最近しばしば話題になるのが「SDGs(エスディージーズ)」への取組みについてです。関連書籍や雑誌の特集なども増えており、目にされた方もいらっしゃるかと思います。税務や会計にダイレクトに関連するものではありませんが、ビジネス上のキーワードになりつつあるので今回はこれをご紹介したいと思います。

SDGsはSustainable Development Goalsの頭文字をとったもので、「持続可能な開発目標」と訳されています。
2015年9月25日の第70回国連総会において全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030年アジェンダ」の中に掲げられている2030年を達成の年限とする17個からなる目標です。
ここで言う「持続可能な開発」とは、「将来の世代がそのニーズを満たせる能力を損なうことなしに、現在のニーズを満たす開発」と定義されています。すなわち、開発による今の豊かさの享受は前提にしつつ、将来世代もその豊かさを同様に受け続けられるようにするために設定された世界共通のクリアすべき目標がこのSDGsです。

例えば環境負荷に関するある指標によれば、アメリカ人と同様の生活を世界人口がするためには地球5.0個分、日本人と同様の生活をすると2.8個分の資源が必要であるとされています。当然ながらこれを続けていけば、将来世代は今の我々と同じだけの豊かさを得ることはできませんから、今このタイミングで世界人類の様々な課題を整理し、期限を決めて対応しましょうということです。

SDGsには前記のとおり17の目標がありますが、その一つ目は「あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ」、二つ目は「飢餓をゼロにする」となっています。これだけ見ると今まで行われてきた国や国際機関、非営利団体などの活動と変わらないかのようです。SDGsがそれらと一線を画すのは、17の目標に対し全ての国が行動する普遍的なもので、誰一人取り残さないことを目的に、全てのステークホルダーが役割を担い、社会・経済・環境について統合的に取組むものであり、その達成につき定期的にフォローアップされるものだからであると言われています。よって企業も、社会の主たるステークホルダーとしてSDGsの主要な担い手であるため、今や企業がSDGsの目標達成を経営課題の一つとして織り込んでいるというわけです。

SDGsは先述の1:貧困、2:飢餓に関するものを始め、3:保健、4:教育、5:ジェンダー、6:水・衛生、7:エネルギー、8:経済成長と雇用、9:インフラ・産業化・イノベーション、10:不平等、11:持続可能な都市、12:持続可能な消費と生産、13:気候変動、14:海洋資源、15:陸上資源、16:平和、17:実施手段についての各目標ですが、一つの実施主体が全てに対応しなければならないということではありません。外務省がHPで企業や自治体やNGOの取組み状況を紹介していますが、例えばそこに公開されているアート引越センターでは、梱包資材を再利用可能なものにするとともにドライブレコーダーを搭載したクリーディーゼルの引越車両を導入することなどで、17個の目標うち3、7、9、11、12、15に取組んでいるとしています。

17の目標が世界全体で共有されていることから、企業にとっても社会貢献活動としての取組みにとどまらず、顧客や企業間のコミュニケーションツールや新たなビジネスのヒントとしての意味を持つことになり、経営課題の中に含めてより前向きに取組むべきものとなっています。

そもそも2015年からあるものについて、最近目にする機会が増えたのは、国や自治体や大企業の取組みが具現化してきたからということでしょう。達成期限が2030年であるため、これからは身近でもその当事者になる場面があるかもしれません。最近ではSDGsに取組んでいる取引先の大企業から、中小企業が環境や労働面での調査・照会を受けるような事例もあると聞きます。国内でのSDGsの取組みについて外務省などが様々な情報をHPで公開しており、わかりやすくまとめられたものもあるので、興味のある方は是非一度ご覧になってみてください。

※弊社では弊社のCSR活動についてのページを作成しております。SDGsほどの整理はしておりませんが、ご参考までに。

※本稿は令和元年9月現在の情報で執筆しております。
※記載されている内容は執筆時点で判明している法律・通達等に基づいて記載をしておりますが、その時点並びにそれ以降における正確性を保証するものではありません。また、一般的な事例を記載しておりますが、特定の個人や組織がおかれている状況に対応するものではありません。本稿を参考に何らかの行動を執られる場合には、税理士をはじめとする専門家にご相談の上ご判断ください

※本コラムの著作権は弊社並びに筆者が保有しております。無断転載複写については固くお断りさせて頂きます。一部引用については適切な措置をお願い致します。

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