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NEMの補償に関する税の見解が国税庁から公表されました


年始早々、コインチェック社のNEM(XEM)不正送金問題はかなりセンセーショナルな影響を与えました。

その後、補償を行うということで決着をしましたが、当時のレートの1NEMあたり88.549円で現金での補償となると公表しました。

そうなりますと、課題になるのが、「この補償は損害賠償金なのかどうか」。

この点は既にクリプトンク社で公表したセミナー動画でもお話しした通り、損害賠償金とすることは難しいと私は見ていましたが、やはり、当局も「損害賠償金」ではないと判断しました。

国税庁タックスアンサー No.1525 仮想通貨交換業者から仮想通貨に代えて金銭の補償を受けた場合

ここでポイントになるのは、「一般的に、損害賠償金として支払われる金銭であっても、本来所得となるべきもの又は得べかりし利益を喪失した場合にこれが賠償されるときは、非課税にならないものとされています。」という一文。

この点は誰もが文章を読んで否定はできないと思います。

損害賠償金は、損害が生じていなければならない、という単純な話がポイントになります。

本稿を執筆している時点で1NEM=40円ほどであり、少なくとも「逸失利益」(持っていたら得られていたであろう利益)は現段階ではありません。なんなら補償金でもう一回NEMを購入したらむしろ倍になるわけです。

もし現段階で88.549円よりもNEMの価格が上がっていた場合は異なる判断がなされる可能性があります。

もちろん、たとえば1NEM=200万円台だったかなり高騰した時に購入された方は確実に損することになるのですが、実はここもミソ。

損害賠償金として非課税とすると、この損した方は「損しただけ」になってしまいます。しかし、今回の当局が示した雑所得とした場合、他の雑所得と損益通算が確実にできます。

ということは、もともと儲かっていた方にとってはNEMを倍にすることができるきっかけになりますし、損した方は雑所得の中でリカバリーできるわけで、これはこれでよく練られた救済策であると思います。

といいつつ、今の仮想通貨相場の冷えている状況では納得いかないと思われる向きもおありでしょうが、補償がなければ更に損していた可能性もあるわけですからね。ちょっと冷静に考えてみてもよいのではないでしょうか。といいつつ、どの時点で補償されたかも影響するのですけども。

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※本稿は平成30年4月20日現在の情報で執筆しております。
※記載されている内容は執筆時点で判明している法律・通達等に基づいて記載をしておりますが、その時点並びにそれ以降における正確性を保証するものではありません。また、一般的な事例を記載しておりますが、特定の個人や組織がおかれている状況に対応するものではありません。本稿を参考に何らかの行動を執られる場合には、税理士をはじめとする専門家にご相談の上ご判断ください

※本コラムの著作権は弊社並びに筆者が保有しております。無断転載複写については固くお断りさせて頂きます。一部引用については適切な措置をお願い致します。

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