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仮想通貨・暗号資産の棚卸実査(残高確認)について

2018年度分の確定申告で全国的にてんやわんやと思われます。そんな中でちょっとマニアックな仮想通貨・暗号資産の「たな卸実査(残高確認)」のお話。

実際にトレードされている方はご存知かもしれませんが、ブロックチェーン上や各仮想通貨交換所の取引履歴だけでは判別できない(しにくい)増減、というものが存在します。
大半は送金手数料や交換所の手数料だったりするのですが、理由はともかく、あるべき残高と計算結果が合わない、ということも現実的にあり得る・・・というか、よくある話です。
また、意図しない入金(実際はどこかからの送金だったり、アフィリエイトやログイン報酬だったりすると思います)もあるケースも。
もちろん、実際の計算作業を行う中で、取引データが欠落しているケースもあると思います。

そこで、計算した結果と把握している残高が異なる場合についてを考えてみましょう。

※大原則として、差額の原因を調査して正しい取引を記録することが第一です。その上で差額が生じる場合についてどうするか、とお考え下さい。
※いずれも国税当局は明確な見解を示しておりませんので、筆者の私見であることを前提であることをご確認ください。

計算した残高>実際の残高の場合

計算上の残高より実際の残高が少ないケースです。
多くはこちらのケースと思いますが、この場合は実際の残高に合わせるために、期末(個人は12月31日)で棚卸減耗損(費用)を計上することになるでしょう。

ただ、この処理については2つの考え方があると思います。

1:単に減少している場合

通常は手数料等の計上漏れによる減少と思われますので、減った仮想通貨の取得原価×減った数量=棚卸減耗損、として費用計上することになります。

例)計算上のビットコインの期末残量は0.2だが、実際は0.1だった。取得原価は1BTC=40万円
棚卸減耗損=(0.2-0.1)×400,000円=40,000円

2:売却や代金支払に使ったかもという場合

相対取引やサービス・商品の購入代金の支払いに使った分ではないかと思われるが、履歴を見てもどれか判断ができないという場合もあると思います。
この場合、本来はその取引を行った時に売却したとして損益計算を行うことが大前提になりますが、どうしても判断が付かず、少額である場合は、期末(個人の場合は12月31日)のレートで売却したとみなして損益を計算せざるを得ないと思います。

例)計算上のビットコインの期末残量は0.2だが、実際は0.25だった。取得原価は1BTC=40万円、期末レートは50万円だった
棚卸減耗損益=(期末レート500,000円-取得原価400,000円)×(実地残高0.25-帳簿残高0.2)=+5,000円(利益として認識)

計算した残高<実際の残高の場合

めったにないと思いますが、計算した残高より実際の残高が多くなっている場合、どうすればよいでしょうか。
通常はどこかから受け取ったものだと思いますが、期末(個人の場合は12月31日)のレートで取得した、あるいは無償取得とみなして損益を計算せざるを得ないと思います。
少額である場合は、無償取得とすることでも差し支えないと思います。

必ずしよう残高確認

私共が開発協力をしているクリプトリンクのようなツールや、ご自身でエクセル等の表計算ソフトを使って計算した場合、必ず期末の残高をチェックしてください。
実際、私自身も計算するなかでどうしても残高があわない場合もあります。その場合も放置せずにしっかりと検証をして収支計算を行ってくださいね。

・・・結構大変ではあるのですけど。

※本稿は平成31年2月20日現在の情報で執筆しております。
※記載されている内容は執筆時点で判明している法律・通達等に基づいて記載をしておりますが、その時点並びにそれ以降における正確性を保証するものではありません。また、一般的な事例を記載しておりますが、特定の個人や組織がおかれている状況に対応するものではありません。本稿を参考に何らかの行動を執られる場合には、税理士をはじめとする専門家にご相談の上ご判断ください

※本コラムの著作権は弊社並びに筆者が保有しております。無断転載複写については固くお断りさせて頂きます。一部引用については適切な措置をお願い致します。

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